一般にアルゴリズムとはコンピュータを使ってプログラムで問題を解決するための手順の事で、ビックデータを使ってAI(機械学習のアルゴリズムなど)によるデータ解析などが進んでいます。
ビックデータには「SNSデータ、マルチメディアデータ、ウエッブサイトデータ、カスタマーデータ、センサーデータ、オフィスデータ、ログデータ、オペレーションデータ」など多岐にわたって蓄積されています。
スマートフォンが手放せなくなっている我々は今、SNSデータなどによりアルゴリズムに常に監視されていることを理解しておく必要があると思います。
もちろん基本的には我々が便利になるようにデータを集めて解析している訳けですが、ソーシャルメディアなどは必ずしも我々の為にしているとは限りません。
行動心理学的な手法を用いて、気づかないままに操られる危険が潜んでいるかも知れず、その影響を排除するのは難しいと思います。
アルゴリズムは、人に体験をしてもらう際に「最適解」を効率よく求めるためのフィードバックのランダム性が、依存を引き起こしている事が分かっているらしいです。
SNSでのエンゲージメントで「いいね」「RT」「コメント」などのフィードバックが依存を起こしているのは分かりやすいですが、これから先の世の中どこにどの様なアルゴリズムが潜んでいるかは、知る術もなくなっていくでしょう。
SNSの使用は最小限にとどめておく方が、安全かもしれませんがそれでは不便な方も多いでしょうから、いかにうまくアルゴリズムと付き合うかが重要になっていくでしょう。
イェール大学助教授の成田悠輔さんは、著書「22世紀の民主主義」で時代遅れになりつつある民主主義のアップデートを構想する中で、無意識データ民主主義「国民の行動や言動等のビッグデータに対してAIによる処理」つまりは複数のアルゴリズムをかけて民意を出力する方法を書いています。
確かに今の選挙制度では、まともな政治家を選出して民意を反映した政治を期待するのは難しいことですが、アルゴリズムを政治に応用するのも透明性を確保するのが大変な様な気がします。
この様にアルゴリズムで処理できる事柄は人間活動全般に及び、DX「デジタルトランスフォーメーション」が益々進んでいく世の中になります。
「DXとはデジタル技術を社会に浸透させて、人々の生活をより良いものに変革していく事。」
DXが注目を集める理由の1つに、経済産業省が2018年に発表したレポートで「2025年の崖」問題があり、2025年までにシステム刷新を集中的に推進すべきであると論じています。
そうは言っても、多くの企業がデジタル技術活用の重要性に気が付きつつ、何をどうすれば良いのかわからないのが現状の様です。
話が少し逸れましたが、DX活用によって事業を革新するのは容易くないかも知れませんが、アルゴリズム( AI )による社会の変化は確実に進んでいくでしょう。
医療はもちろん、食事や介護施設など多岐にわたってAI の活用が飛躍的に増えていきそうですから、AIがどの様なアルゴリズムに基づいて判断しているかの情報の透明性が求められると思います。
中国は政府が民間の会社のアルゴリズムの情報提供を強制的にしているらしいです。政府が全てを把握している社会も怖い気がしますが、アルゴリズムの情報開示はAIの安全な運用の面でも必要でしょう。
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